プラマイゼロのビジネス

プラスマイナスゼロでも、楽しめるビジネスなら無駄ではない

 

ビジネスをする以上、儲けたいというのが本音であるし、会社の使命でもある。

しかし、これから起業を考えている人には是非、儲け以外の視点でも事業を考えて欲しい。

これは都内に複数店舗出店している飲食店の社長が言っていた言葉。

 

儲けたいって言う気持ちも大事だけど、プラスマイナスゼロでもいいからやりたいと思える事を集める方が、人生は楽しい

 

この社長、飲食店以外にも保育所やサロンなども経営している。

飲食店の経営は順調なのだが、他の事業は正直プラスマイナスがゼロだという。

利益至上主義であれば、プラスにならないものは辞めるべきであろう。

だが、その社長は利益としてプラスマイナスがゼロでも、会社や自分にとっては非常にプラスが多いと言っていた。

その理由は2つ。

1つ目は、知識や見聞が広くなるということ。

例えば、サロンを利用するのは若い女性なのだが、若い女性の流行を知っていると、それが飲食の新商品開発に役立つという。

他にも、ママ友会や女子会が流行った時にスムーズに対応ができた経緯もあるとのこと。

2つ目は、自分の精神面にメリットがあるという理由だ。

いくら社長とはいえ、人間である。

時には落ち込んだり、飽きたり、飲食業が嫌になることがある。

その時にはサロンや保育事業に目を向けるのだという。

すると、新鮮な気持ちになれたり、起業した当初の気持ちを思い出したりできるのだそう。

このリフレッシュに非常に助けられているようだ。

もちろん、元々サロンも保育もこの社長がやりたかったことである。

だからこそ、利益以外の部分でもプラスが大きく、楽しいのだろう。

一生稼ぎたいなら自然体でいろ

長く幸せに仕事をするには

 

これは営業会社の社長との対談で聞いた格言。

営業と言えばノルマや数字に追われるイメージであるし、実際どの会社も目標数字の達成を目指して頑張っている。

営業を事業としている会社は慢性的に人手が足りない。

離職率が高いからだ。

そんな業界の社長に、稼ぐために本当に必要なことは何かを質問した時、このフレーズが出てきた。

 

一瞬だけ稼ぎたいなら相手に嘘をつけ、3年稼ぎたいなら自分に嘘をつけ、一生稼ぎたいなら自然体でいろ

 

僕も営業出身なので、非常に良く分かる。

営業などをしていると、成績を上げなければならないプレッシャーからオーバートークになりがちである。

オーバートークや嘘の商品案内は、当たり前だがお客ウケはいい。

もちろん契約も貰いやすい。

しかし長い目で見れば、お客さんからのクレームや解約がおき、その対応に掛かる時間とコストが利益を食いつぶしてしまう。

つまり、嘘をついて稼げるのは一瞬なのである。

3年稼ぎたいなら自分に嘘をつけというのは、転職や離職を考えると分かりやすい。

転職や離職をするにしても、とりあえず3年は務めて実績を上げるのが今の社会の流れである。

では、転職をする理由はなにか。

つきつめれば仕事や環境があっておらず、自分に合う職場に行きたいからだ。

自分に嘘をついて働いていても、3年くらいで限界がくるのである。

そのように考えていると、自分が自然体でいれる環境や職場が一番いいと言える。

多少の不平不満はあるかもしれないが、自分が自分でいられる仕事を見つけられれば、長く幸せに稼いでいけるのだ。

ちょっと稼げる事業を10個

事業を成功させる社長の思考とは

 

仕事の成功体験談を聞いていると、1つの事をがむしゃらにやった、死ぬ気でやったという話がでてくることがある。

もちろんすごいことだし、美談である。

だが、実際の社会はどうだろうか。

華々しい成功の裏で、相当数の会社が潰れている。

実際に3年間もたない会社が半数という説もあるほどだ。

美談には夢があり注目されがちなので、ついそのやり方がスタンダードなのかと思ってしまうが、これは危険である。

1つのことで成功できればいいが、失敗した時には立て直しがきかなくなってしまう。

事業を継続させるためには、まず潰さないことが第一命題だ。

そのためにはハイリスク・ハイリターンではなく、ローリスク・ローリターンのものをいくつか準備して、リスク分散をするほうがよい。

その上で、伸びそうな事業に注力していけばいいのである。

 

ものすごく稼げる事業1個よりも、ちょっと稼げる事業を10個やるほうがいい

 

実際に僕の知り合いの社長で、回線販売の代理店をしていた会社がある。

月に300万以上を売上げており、羽振りもよかった。

しかし、メーカー側の体制の変化により業績が悪化。

まさに音を立てるように潰れてしまった。

僕はさんざん柱を多く持てと助言していたのだが、胡座をかいてしまったのだろう。

1つの事業しか力を入れてなかったが故に、他の事業への対処も建て直しもできなかった。

ちなみに僕としては、まったく別ジャンルの事業の方がよりリスクヘッジになると思っている。

そして不思議なことに、別ジャンルの事業をしていて視野が広がると、回りまわって他の事業の役に立つことも多い。

まずは自分のできることを増やすというのも、成功への近道なのだ。

楽な解決策を探さない

いつも解決策がうまく見つからない人へ

 

人が納得するようないい解決策を考えるのが苦手な人は、ズバリ自分にとって楽な解決策を考えてしまってないだろうか。

人間はどうしても楽でストレスがない方向へ流れやすい。

 

いい解決策ではなく、楽な解決策を探していないか

 

例えば『いい人生』を送りたいと言う場合、その裏には『楽に楽しい人生』を手に入れたいという思いがある。

『いい仕事がしたい』というのも『カッコいい仕事』が転がり込んでこないかという期待があったりする。

特に解決策などは、基本的に自分にとってマイナスの負荷がかかるものだ。

だから余計に楽でスマートそうな解決方法で済ませたいと思ってしまう。

言わずもがな、その問題にとっても、その相手にとっても本質的にいい解決方法になるはずはない。

この部分に気をつけて解決策と向き合える人は、策の提示だけではなく、物事を進めるのが全般的にうまい人である。

欲望ビジネス儲かる理由

欲望ビジネスから見える、お金の流れ

 

僕にとってはちょっと不本意な歴史なのだが、一度だけ夜の業界の仕事を請け負ったことがある。

通常のお問合せであればもちろんお断りするのだが、お世話になった人からの紹介だったこともあり、仕事を受けた。

結果はさんざん。

紹介案件だったにも関わらずに、請負代金は払ってくれないし、脅されてしまうし。

だが、お金の動きに関してはとても勉強になった。

この業界は、お客さんの人間模様がよく見える。

夜の業界だと、お客さんが値切ってくことが多いらしいのだが、僕が仕事を請けた店は基本的にお客さんからの値引きには応じない。

普通の仕事であれば、値引き交渉は想定内であり、始めの提示金額も減額されても利益がでるように設定する。

しかし、この業界は強気である。

僕が仕事を請け負ったところの料金は、60分3万5千円。

他業界の自給を考えれば破格である。

それでも結局お客さんはこの金額で納得する。

 

自分の欲望のためなら平気で何十万も使う人がたくさんいる。お金がないというのは、自分のため以外に使う金がないというだけだ

 

僕にはまったく理解できない世界だったのだが、欲求というのはそれほど耐え難いものなのだろう。

そこの経営者が言っていた『人は自分の欲望にはお金を惜しまない』という言葉がとても印象に残った。

夜の仕事ではなくとも、このツボを押さえたサービスは、大きな対価を期待できるのである。