逃走も立派な攻め手法

どうしても逃げてしまいたい人へ。

映画のヒーローのように、巨悪に立ち向かったり、一発逆転で大成功したり、そんな主人公のようになれたらどれだけいいだろう。

だが、現実はもっと泥臭くて厳しいものである。

人間なのだ、時には逃げてもいいのではないだろうか。

困難や苦難に出会ったとき、立ち向かっていける人は強く逞しい。

世間的にも賞賛される。

しかし、どうしても逃げ出したい時があるのも事実だ。

僕としては、あまりに心身に負担が大きく、体や心を壊してしまうような事柄からは逃げてしまうのも正解だと思っている。

だが、素直でいい人であればあるほど、逃げることに負い目を感じてしまうものである。

そんな人には、逃げることも立派な攻めなのだと思って欲しい。

人は逃げるなと言うけれど、逃走だって立派な攻めの手法

例えばこのように考えてみたらどうだろうか。

困難に立ち向かうことを前進しているとすると、逃げることは停滞や後退だと感じてしまう。

しかし、前向きに逃げればそれは『斜め前に進んでいることなのである』

逃げたあとにゆっくりまた始めたって何も遅くはないのである。

厳しい道を選ぶ格言

厳しい道を進んで選びたくなる格言。

時には自ら厳しく苦しい道を選ぶほうがよい場合がある。

それはどのような時だろうか。

上場企業の社長から聞いた格言である。

苦しい時ほど厳しい道を選ぶこと。それが結果的にいい選択となる

今回は、苦しい時ほど厳しい道を選ぶべきだという話を紹介したい。

その根拠は2つある。

1つ目は、前回の格言に関連するのだが、どんなに辛くて苦しい経験でもいずれ苦しさは忘れてしまうという内容をお話した。

それであれば、厳しく苦しい道の方が、手に入る結果や成果が大きくなる。

どのみち苦しみを忘れるのであれば、いい結果が残るほうを選ぶのもひとつの戦略なのだ。

そして、もしその選択が失敗だったとしても、厳しい道を選んだ上での失敗は今後の糧になる。

2つ目は、厳しい選択を乗り越えるとそのあとが非常に楽に進めることが多いからだ。

精神的にも作業的にも辛く重い時期を乗り越えれば、あとは負担が軽い事だけが残った状態になる。

すると、坂道を登りきった自転車のように、あとは漕がなくても下るだけで目的地に到達できる。

いずれ通らなければならない坂道なら、早めに登ってしまった方が楽なのだ。

また、苦しい時ほど厳しい選択をすることに慣れると、選択することの抵抗がなくなる。

その結果、より厳しい道を選ぶこともでき、気付けば安易な選択ばかりする人間とは雲泥の差が出来上がっているのだ。

辛くて苦しい経験は忘れる

辛くて苦しいことをしなければならない時に楽になる格言。

辛いことをしなければならない時、乗り切る心構えを知っていたり、うまく気持ちを切り替える方法を知っていれば、少し楽になることができる。

そんな心構えのヒントにして頂きたいお話。

もし自分なりの方法がまだなければ、この話を参考に乗り越え方を模索して欲しい。

辛くて苦しい経験は忘れる。覚えてるのは結果と成果だけ

自分が今まで辛かったり苦しかったことを思い出して欲しい。

イメージが難しい人は、持久走を思い浮かべるといいかもしれない。

実際に渦中にいる時は辛くて嫌で仕方がない。

しかし、それが過去になった今、辛さは明確に覚えていないのではなかろうか。

部活動なども、きつかった練習は記憶に薄く、大会に出場したことや入賞した結果などはずっと覚えているものだ。

これは仕事や人生にも言えるのだろう。

この話をしてくれた社長は、過去に自己破産をしており、生活も苦しかったという。

そしてようやく事業が軌道に乗ったかと思いきや、所有している工場が火事になってしまった。

だが、自己破産を乗り越えた時に感じた『辛くて苦しい経験は忘れる。覚えてるのは結果と成果だけ』という想いに支えられ、前向きに対処ができたということだ。

だからもしあなたがどうしても苦しいことをしなければならないとしても大丈夫だ。

苦しさは、終われば忘れてしまう。

残るのは、その苦しさを乗り越えたという確たる自信と結果だけである。

最後にその社長は、自己破産も火事も対処できたんだから、もうなんでもできる気がするよとニッコリ笑ってくれた。

全てを当たり前にする

新しいことへの挑戦がどんどんできるようになる考え方。

新しいことへの挑戦は、自分が知らないことであればあるほど、身構えて腰が重くなってしまう。

もっと色々なことを怖れずにできるようになりたいと思ったことはないだろうか。

そんなあなたに伝えたい格言。

全てを当たり前にすること。稼ぎも、働く時間も、新しい挑戦も

言われてみれば、それこそ当たり前なのだが、実際に意識しているかと言われれば、僕はしていなかった。

だから、この話を聞いた時には、とても感銘を受けた。

この格言を頂いた社長は、子育て中の女性経営者だった。

おそらくかなり多忙な生活であろうが、毎月なんらかのイベントや新しい試みを実践している人だった。

なぜそんなに新しい挑戦ができるんですか?と問うた時に、すごく簡単なことのように言われたのを覚えている。

『私にとっては、子供の面倒も、夜中までの仕事も、新しい挑戦も全部やって当たり前だからね。むしろそれが普通ですね』

確かに習慣や生活の一部になっていることは、それがやって当たり前。

挑戦することも当たり前にしてしまえば、そもそも悩まないのである。

度胸を出すのは一瞬

決断ができない人へ。

僕が自分の仕事を始めたばかりの時、新しく事業を始める際や会社の方向を決めるにあたってなかなか決断を下すことができなかった。

その時に様々な社長から頂いたアドバイスの中で面白いと感じた格言をご紹介。

僕が素人社長だったころ、新事業や会社の方向性、人生の方向性にいつも迷っていた。

そしてたまたまこの格言を頂いた社長に相談した時、まず次のように言われた。

『決断や決心には、じっくり時間をかけてもいい。ただ、本当に決断をするべきことにだったらだけどね』

この時の僕の相談であれば、人生の方向性に対しては、焦らずゆっくり考えて基盤を作りながら決断していけばいい。

しかし、新事業ややりたいことなどに関しては、本当に熟考する必要があるのかを考えろということだった。

『本当に決断すべきことは1割くらいで、残りの9割はただ度胸やふんぎりがないだけですね』

『それに決断は時間かかりますけど、度胸は一瞬出せれば前に進めますからどんどんやったほうがいいんです』

このようにアドバイスを頂いた。

決断を下すのは時間がかかる。しかし度胸を出すのは一瞬でできる

度胸で前に進めることを決断ができないことと同義にしないことが、つまるところ正しい決断をする近道ということなのだろう。

あなたが決断に迷った際には、それが本当に決断すべきことなのか、ただ度胸が無いだけなのかを考えるといいのかもしれない。